2014/06/17

死の覚悟 日本一周69話 北海道


ある日森の中クマさんに出会った。

頭が真っ白になる。あるのは誰も助けてくれないという事実だけ。
旅をはじめて、友達や家族、出会った人たちが沢山応援してくれた。
本当にめぐまれていた素晴らしい人生だった。みんなありがとう。



本編はじまり!
ひんやりした朝の空気。高性能な体内タイマーで目が覚めました。
まずはグツグツと湯を沸騰。いつものようにラーメンを完成させます。
インスタントは心の友です。いつだって体の中心から温めてくれる。



さてと!今日は楽しみにしてた世界遺産『知床五胡』をめぐる日。
相棒のふなっしーと一緒に作戦会議。知床の地図を指でなぞります。
「うん!わかんね」「走ってれいれば、そのうち分かるなしよ~!」



ちなみに今いる道の駅は、世界遺産センターが併設されています。
最低限の知識を入れときましょう。一番乗りを目指しドア近くで待機。
しばらくしてオープン時間です。知床の歴史をガリガリ学ぶぞー!



動物の重さを体感できるぬいぐるみを発見です。よっこらしょっと。
うおっとお!?こんなに軽そうなのに、ずっしり感がハンパねえー(笑)
タカさん重すぎるわ!ウィンドウズ版のitunesみたいな感じです。



こっちは生後3ヶ月のヒグマです。この可愛いさなら勝てそうだな!
ただ4キロあって予想外に重い。人間の赤ちゃんよりはちょっと軽め。
にしてもこのキュートさ!旅の仲間に加えたいですが我慢します。



他にも情報叩き込んで出発しました。まずはコンビニで食料確保。
するとオーストラリアから日本旅に来ているジョージと遭遇しました。
「Around Japan ? SUGOI!SUGOI!」 「いえす、さんきゅー!」



さらにカナダ出身のニールも混ざります。なんか旅人増えてきた。
ほとんど何喋ってるか分からないけど、何となく盛り上がりました(笑)
それからガッシリと握手を交わしてお別れ。和の国を楽しんで!



知床八景の『夕陽台』と『プユニ岬』を見たりしつつ走っていきます。
昨日『オシンコシンの滝』と『オロンコ岩』は見たので残すはあと半分。
『知床五胡』『知床峠』『フレぺの滝』『カムイワッカ湯の滝』の4つ。



知床情報センターが出現。今朝にも似たような施設があったよな。
ん?こっちに手を振ってる人影が見えます。ってニールやないか!笑
なんだかよく会います。遠目からガッツポーズしてまたグッバイ。



中に入るとクマの手形を発見。思ったよりもクマの手ちっさい!
意外と勝て・・・ないか。会いたいけど会わないのが一番\(^o^)/
必死に受験勉強してる恋人がいる場面と同じです。いや違うか!



建物の裏に『フレぺの滝』へ通じる道があるらしい。いってみよう!
なんだこのカレンダーは?クマ出現情報か。めっちゃ出てんじゃん!笑
前に聞いたヤスさんの話や博物館のことがフラッシュバックします。



そこらへんの木陰から、ひょっこりと出てきそうなんですけどー!
ガッサッツ。ガッサッツ。ガッツサッツ。静かに足を踏んで歩きます。
生きた恐怖があります。クマはいないけどシカが陰で動いてる。



しばらく歩いて海沿いへ到着。なんとも言えない緊張感ありました。
海を眺めて一休み。少しすると観光客の老夫婦方も増えてきました。
誰かがいるってだけで安心。ひとりになると自分の弱さを感じる。



目の前に『フレぺの滝』。大自然を感じる圧倒的スケールです。
これでも知床のほんの一角でしかないんだよな。地球ってすごい。
画面入りきらないこの景色。自分の存在がちっぽけに感じます。



本日のメインを目指して進みましょう。坂道を下って坂を上ります。
しばらくするとキツネが道を歩いていました。キュートな顔してるな!
北海道のキツネは、寄生虫を持っているので遠目から楽しみます。



今度はシカが顔を出します。その後もキツネやシカが続々と登場。
それも5分に一匹くらいのペースで出てきます。野性的な森林です。
この調子だとクマなんかも出てきそうだな。そんなわけねーかー。



「ガサガサ」おっ?動く右の茂み。黒いモサモサが出てきました。
はいはい次は熊ね、こんにちは。ておいー!ガチクマでたあぁあ!!
距離約10m。声を押し殺します。ゆったりと左の茂みへ移動中。



真ん中で目線が合います。こっち見んな!でも逸らすと危険です。
「オレの方が本能的には強いぞオーラ」で強く睨みつけます。ごくり。
唾を飲む音が分かります。すると左の茂みへと逸れてくれました。



クマ太郎は右を向き静止。待てよ、シャッターチャンスじゃん!
どうせ話しても誰も信じない。だけど写真に収めれば伝説になる!
ただ音に反応して襲われたら、無知な若者と新聞に載るだろう。



どうする!100分の1秒で天秤にかけます。パシャ☆・・・助かっ。
「ガサガサッ!」ホッとしたのも束の間。さらなる巨体が茂みから登場。
クマ花子さんです。お母さんいたんかーい!!殺られるぅううう!!



や・ば・い。親熊は子を守るために気性が荒いと言われています。
さらに時速50キロもの疾走能力があります。心臓が止まりそうだわ。
親子は左へ移動してゴソゴソ。今なら気づかれない。にげろー!!



ゆっくり背を向け逆走。ペダルを踏む瞬間に右膝がガクガク刻む。
カーブを曲がって全力ダッシュしました。心臓の拍動が鳴りやまない。
麓到着。もう自転車で戻る勇気はない。ひ、ヒッチハイクしよう!



1時間で3台が止まってくれました。ですが都合が合わずに断念。
さらに一時間ほど粘るも車自体減少。今日は超えるべき峠があります。
明るいうちにキッパリ諦めて進もう。命があっただけでもよし!


次回につづく。。


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