2014/06/17

恐怖のボス 知床峠 日本一周69.5話 北海道


空から光が差す。

生きている喜びと死ぬことの恐怖。ふたつを感じながら道を進む。
こんな気持ちとは裏腹に、ふざけたくらいの鮮やかな青空が広がる。
終わったことは忘れてしまおう。狂ったように峠を走りつづける。



本編はじまり!
熊に遭遇して血の気が引いています。すこし呼吸が浅くなってる。
まずは情報センターに移動して、クマの出現状況を管理の方に報告。
時間、場所、熊の様子などなど、覚えてる限り詳しく伝えました。



熊の映像が頭にこびりついて離れません。目が合ったあの瞬間。
時間的には数分だったかもしれませんが、1時間程に感じました。
思い出すだけで心臓がギュッとなる。本当に生きててよかった。



音楽ボリュームマックスに上げて、恐怖を残して知床峠駆けます。
お日様が出てきて首筋から大量の汗。温かい通り越してむしろ暑い。
それでも立ち止まってはいられない。おっしゃ気合入れていくぞ!



何度も何度もさっきの出来事が蘇ります。もはやトラウマものです。
「キン!キン!キン!」熊鈴を右手で振り回しつつ全速力で爆走します。
プーさんやくまモンの可愛さとは。。あいつら何なんだよー!泣



必死の思いで走ります。ここからはもう何も考えずに登っていこう。
アドレナリンがドバドバ出ているんだろうか、体の調子は抜群にいい。
交感神経フルバーストです。いつのまにかゴールが近づきました。



てっぺん到着!また雲がかかってきました。少し休んでから下ろう。
「兄ちゃんここ登ってきたのかぁ~!」振り返るとおじいさん4人組の姿。
網走刑務所から脱獄してきたってさ。ギャグセンスに脱帽っす(゜_゜)



話しているとさらに3人、船橋と鎌倉の方に知床ガイドのお姉さん。
「頑張って」じゃなく「旅を楽しんでー!」と言われたのが印象的でした。
ステキな一期一会に巡り合えました。ここまで足を運んでよかった。



なんだか気持ちに余裕ができた。本当ありがとうございました!
知床峠は登りと下りで違う顔で不思議です。地獄に連れてく気?笑
「晴天の斜里」と「曇天の羅臼」と言われているんだそうです。



何これ指先に当たる風が痛い。雪が生きているように寒いです。
もう6月だってのにこのシベリア。さすが北の大地は違うぜ\(^o^)/
暑い場所は30度超えるしさ、北海道どうなってんやぁああー!



「ガサガサッ!」 うおっ!ゾクッツゾクッツ。・・・シカかよ。。
完全に熊恐怖症になってます。草が揺れるだけでビビるダサさ!笑
お見合いか面接で自分の短所聞かれたら「熊」だって答えよう。



町につけば安心できるはず。風を裂いてガンガン下りましょう。
トンネルは獣の気配が全くなく、軽快なスピードでタイヤを回転。
ここまでくればもう大丈夫なはず。クマ太郎よ永遠にさよなら。



最後は楽しい思い出をつくりましょう。ある場所に寄り道します。
なんと無料天然温泉があるんだそうです。地図ではもうすぐのはず。
お!坂の途中にありました。お湯に浸かってリラックスすっか~。



自転車を置いて橋を渡ります。ずいぶん自然の中にあるんだな。
人の他にサルも一緒に入浴してそうです。それはそれで新体験だ。
クマたちは温泉なんかに入らずに、川の水でも浴びてろよー!



無料露天『熊の湯』へ。地元の漁師さんたちで賑わっております。
ホットな湯で芯から温まる~。45度はありそうだな。溶けそうだ。
群馬の草津温泉よりは入りやすい!景色も大満足っすわ(´▽`)ノ



温まった体が冷えないうちに出発しましょう。もうひと踏ん張りだ!
さらに降りて町まで到着。コンビニに入ってやきそばを購入しました。
イートインスペースに座って麺をすすります。ごちそうさまでした!



暗い時間に『道の駅 知床・らうす』へと。 こじんまりした駅です。
すみっこの方にテントを張りました。中に入ればプライベートルーム。
やっとここに来てホッと一安心。長い長い一日がやっと終わった。



旅の中で断トツで濃ゆかった。感情がぐちゃぐちゃにされました。
素晴らしい出来事なんてなくても、生きてるだけでそれだけで幸せ。
それに気づけた気がします。今をもっともっと大切にすごそう。


次回につづく。。


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