2014/04/17

宗教団体と黄金のネコ 日本一周8話 山口-島根


グツグツと湯を沸かす。

ぐっすり寝れた~!昨日のキツさがウソみたいだ。朝は元気にパスタ。
麺を茹でて、ソーセージをぶっ込んで、頂いた醤油を入れて出来上がり!
今日も楽しい1日になりそうだ!この時まではそう思っていた・・・。



本編はじまり!
何もない道が続いています。気がづくと島根県にイン!実感全くない(笑)
ここからは車で行ったことがない未知の世界です。楽しくなってきました!
 ポケモンやドラクエをはじめてプレイする感覚に近い。全部が新鮮です。



ここは三里浜という名前の海岸。この海をずーっと行けばユーラシアか。
お日様が気持ちい。コンクリートに寝そべって空を見上げます。ちょっと休もう。
スタミナ快復してハート3つ分になりました。2回までなら殴られても平気!



電機店が恐ろしく小さい。そんな町で警備員のおじさんと出会いました。
 せっかくだし島根の観光地を教えて貰おう。「どこかオススメありますか?」
 「石見銀山は有名だけど何もないよ~(笑)  出雲大社がオススメだよ」



マジかよ!石見銀山ひそかな楽しみだったけど、何もないんかーい(=o=;)
 Twitterで嘆いてると、去年日本一周されたこーへーさんがコメントくれました。
 銀山にある『カリアーリ』っていうコーヒー屋さんが美味しいんだって!



1日コーヒー10杯飲んでいた男としては行くしかない!待ってろ銀山!
 おっしゃああああ!!!今日のうちに石見銀山の近くまで進んでやるぞー!
 トライアルで購入した激安弁当を腹に流し込んで、気合いを入れます。



走行してるうちに浜田という町に到着。夕方までに寝床つけるかなー。
 「ちょっと待ちなさい。アンタどこから来た?」後ろからガサつく声がします。
後ろに振り向くと、おばあさんが花壇に腰をおろして座っていました。



「アンタ、ちょっといいもん見せてやるから来なさい」そう手招きしています。
一体なんだろう?おばあさんはおもむろにポケットから何かを取り出しました。
  彼女の力強い手の平には黄金のネコの姿があります。なんだよこれ・・・。



おばあさん 「私はこれのおかげで宝くじが当たった」 
sho 「・・・え!マジですかぁ。めっちゃ凄いじゃないですか~!」
おばあさん 「アンタいくら当たったと思うね?」

唐突すぎてビビる。さすがに100万とかはないだろ。 
ていうか、こういうガチの開運グッズ買う人っているんだな。 
たしかにお守りとか買ったりすっけどさ。そうだな・・・。



sho 「10万円・・・くらいですか?」
おばあさん 「バカ!!そんなに当たるわけなかろーが!1万円!!」 

キレ気味でおばあさんが怒鳴ります。ええええ!!!
 しかもたった一万円かよぉおおーー!!ただの偶然やん。
家のばあちゃんも年末ジャンボで当ててたよ。



おばあさん 「アンタもミーちゃん撫でときなさい」 
sho 「は、はい。よしよし」 

おいーっ!ミーちゃんってこの招きネコのこと? 
なんつーキュートな名前つけてんのーぉおおおお!!! 
遠慮気味にヨシヨシ。コレ以上は関わりたくない。



sho 「じゃあ、自分そろそろ出発しますね」
おばあさん 「あ!アンタにもっといいもん見せてやる」
sho 「いい物って一体何なんですか?」
おばあさん 「家すぐそこだから来なさい」

このばーさん日本語通じねぇえ!!!また開運グッズの自慢かな。
 ただ出会った人の家に招待されるってのは、実のところ初めてなんです。
 悪い人ではなさそうだし純粋に嬉しくなりました。少しお邪魔しよう!



「じゃあ少しだけお邪魔させてもらいます!」「ココが家よ」
 めっちゃ近けぇえええええーーー!!!徒歩数秒で到着(笑)
昼のドラマに出てきそうなよくある一軒家です。



sho 「おじゃましまーす!」 
おばあさん 「その辺適当に座っといて」 
sho 「はぁーい!」

お茶とお菓子を入れて頂きました。さっき会ったばかりなのに。
優しいおばあさんでした。独断と偏見で人を判断しちゃいけないな。
ひどく反省しました。そして何かを持ってコッチに近づきます。



おばあさん 「コレが見せたかったものさ」 
sho 「おーコレですか!」 

おばあさんの手には黄金の門の写真が写っています。 
神秘的な雰囲気のある、なんともいえないデザインです。
何だ・・・コレ?嫌な予感しかしねぇえええ!!!



おばあさん 「私はこの門を通ってから良いことが起こるようになった」 
sho 「・・・・。へー、すごいですねぇ」
おばさん「そうさ、私の旦那も・・・」

おばあさんと話しをしていると、今度はおばさんが現れました。
 60代くらいだろうか。皇室の人が着てそうな神聖な服をまとっています。
 優しそうな雰囲気の人です。2人は会話をはじめました。



おばあさん 「この子、長崎から日本一周してるんだってよ!」
おばさん 「まぁそうなの!凄いじゃなーい!イマドキ君みたいな子中々いないわよ」 
おばあさん 「それで今この写真を見せてたのさ。あのこと教えないとね」

えーっと、このおばさんは仲間なのか。高額なモノ売りつけてくんのか。
マルチ商法の奴らがやってる集団で攻め寄って勧誘してくるパターンか?
ですが、まだ分かりません。ただの開運グッズ好きな人達の可能性もある。
 確証がないのに決めつけるのは二流だ。それより『あのこと』って何?



おばさん 「そうね~!なんて言えばいいかしら。あなた普段何食べてる?」
sho 「最近はカップ麺とか安くなった弁当なんかを食べてますね~」
おばさん 「あのね、人が食べるものには毒素が含まれているのよ」
sho 「なるほど。たしかに農薬や添加物とか多いですもんね」 
おばさん 「毒素がたまるとね人間の生体エネルギーが侵されるのよ」 
sho 「なるほ・・・」

マジのやつきたぁあああああ\(^o^)/
中2以外で生体エネルギーを使う人間がいたなんて。
そんな真顔で言わないで下さい。



「私は毒素を浄化することができるのよ~!」「へ~。そうなんすか~」
 「これって宗教ですか?そういうの嫌いなんで!」「そういうのとは違うものよ」
「ここで会ったのも何かの縁よ。浄化してあげるわ」「いや時間ないんで!」 
「1分で終わるわ!」「分かりました!」さっさと終わらして逃げよう。



おばさん 「じゃあこの椅子に座って目をつぶって」 
sho 「・・・・・・はい。・・・・・・ゴクリ。・・・・・・。」 
おばさん 「終わったわ。目を開けていいわよ」

だいぶ時間が経った気がする。ゆっくり目を開くと少し眩しい。 
正面にはおばさんが座っています。この光景シュールすぎです。
つーか余裕で1分超えてたよな。もう本当なんなんですか。



おばさん 「何かエネルギーを感じなかった?」 
sho 「えーと・・・・・あ!すごくリラックスしました(適当)」
おばさん  「あなた才能あるわね」
sho 「これって気功的なやつなんですか?」 
おばさん 「気功とは違うの。このペンダントがあれば誰でもできるわ」 
sho 「そーなんすか。じゃあ、そろそろ失礼します!」

新興宗教かカルトか知らんけどもうムリ!
はやめに寝床を探さないと日も暮れてしまいます。
 さっさと脱出するぞー!!!



おばさん 「ちょっと待って。あなたお風呂はどうしてるの?」 
sho 「温泉博士っていう雑誌で入ってます」 
おばさん「温泉博士?初めて聞いたわ」
sho 「その雑誌に載ってる温泉なら無料で入れるんです」
おばあさん 「そういう雑誌があるのね。エライわね~」
sho 「はい。旅人にとってすごく便利なんです!」 
おばあさん 「そんなのある訳ない。アンタ泊まっていきなさい」

おばさんは話通じるけどばーさん通じねぇえええ!!! 
怒り新党に投稿できるレベルだよ!!



sho 「実は道の駅で友人と待ち合わせしてるんですよ~」
おばさん 「まぁ、大変じゃない。時間は大丈夫なの?」 
sho 「まだ大丈夫ですけど、もう出発します」
おばさん 「そう、残念。◯◯県に総本山があるから是非寄ってね」
sho 「総本山があるんですか?」
 おばさん 「みんな良くしてくれると思うから」
sho 「はい!!絶対行きますね!!」
おばさん 「じゃあ気をつけて~!」
sho 「行ってきまーす!」

今年一爽やかな笑顔で答えます。そんな怖いとこ絶対いかねーよ!
 うおりゃあああーー!!今までにないスピードで全力で駆け抜けました。
 旅はじまって最高にセンチメンタルな日だ。もう泣きそー!



辺りがすっかり闇に染まる頃。『道の駅 サンピコごうつ』に着きました。
 今日のおばさんはきっと良い人。心から力になりたいと思ってくれてるんだろう。 
目をみていれば分かります。でも関わってるものが問題だ。ごめんなさい。



自転車を停めてると「日本一周ですか?」と青年が声をかけてくれました。 
金髪に染めた彼はやっさん。和歌山からバイクで日本一周しているそうです。
 モノマネしたりして盛り上がりました。すぐ元気になるのが取り柄!笑


次回につづく。。


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